HIDフォグランプ装着
今回は最近ではちょっと珍しいHIDフォグランプの装着、しかもエボX。
スバル車が圧倒的に多い当店ですが、エボXも少数入庫していただいています。
エボ好きでサーキットも走っているメカがいますので、結構得意なんです。
最も今回の作業内容はパワーではなく、ランプの装着です。
HIDはご存じの通り、消費電力はハロゲンランプの半分、寿命は10倍といわれていますが、実際にはそこまでの性能はありません。
それでも発売された時は「ディスチャージヘッドランプ」という名称で、配光が違うためにヘッドライトアッセンブリ―で販売されていました。たしか、当時のスカイライン専用で30万円近い価格設定だった記憶があります。
HIDは家庭で使うようなフィラメントが入った電球が付いているのではなく、バッテリーの12ボルトを約2万ボルトまで上げ、その電圧で放電され、光るのが原理です。
そのため、標準装備がハロゲン球の車両にHIDを装着すると配光が変わってしまうため、車検に通らない車が以前は多くありました。今はHIDが標準になっている車両ばかりですから、そんな話も昔話になっています。
今回のフォグランプ装着では、正確にはフォグランプ本体(反射板やレンズ)は既存を使用し、HIDに換装する作業です。
先ずはバーナーの装着です。
バーナーはバッテリーの直流を交流に変換するインバーターと12Vを約2万Vに昇圧するイグナイターが一体になったユニットです。
当然熱も発生しますので、風通しの良いところに設置したいのですが、電子部品ですから、極力振動や水が直接かかる場所を避けたいという事で、バンパー裏のこんなところに設置してみました。
ここなら、走行中に直接水がかかることはありませんし、風通しも十分です。
エンジンルームの写真を撮り忘れましたが、この車両はエンジンルームにバッテリーがありません。その代りにワイヤリングブロックがありますので、比較的容易に配線を取ることが出来ます。
最後に動作確認です。必要があれば光軸を調整して完了です。
メカニックの作業としては難しい仕事ではありませんが、基礎知識なしで装着すると、短期間で故障してしまう可能性があります。
もし、ご自身のお車のインバーター装着位置が気になる方は、装着場所周辺をチェックしてください。水が直接かかった跡がありましたら、場所を移設することをお勧めします。
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