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ステアリングの異物混入 インプレッサGDB アプライドF

STAFFブログ  

本日はステアリングのトラブル。

車両はインプレッサGDB、アプライドFで走行16万キロ越え。

画像は同型モデルで対象車両ではありません。

この車両の症状を時系列で説明すると、

1.ステアリングのアシストが時々弱くなる。(つまりステアリングが時々重い)

2.ステアリングを片側に切った時だけアシストが弱くなる。

3.ステアリングをいっぱいに切ると、エンジンルームから異音がする。

4.エンジンルームを開けて確認すると、ステアリングをいっぱいに切った時にポンプがロックする。

となりました。

実際に車を確認したのが3と4です。

まずはロックしたパワーステアリングポンプを分解すると、

このポンプはステアリングによく使われるベーンタイプと呼ばれるもので、画像でお分かりのようにポンプのシャフトが中央にありません。

この偏心したシャフトが回転すると、間に挟まっているプレート(ベーン)が遠心力で壁面にあたります。当たった状態で回転することでオイルを吸入、圧縮して送ります。

画像では、このプレートが欠けてなくなっているだけでなく、おそらく欠けた破片がシャフト部分のハウジングまで削っているのが分かります。

この状態では、シャフトやプレートを交換しても元には戻りません。

それだけではなく、その破片はホースを通ってギアボックスまで届いている可能性が高いため、ギアボックス自体も交換する必要があります。

ギアボックスは、今では一般的なラック&ピニオンタイプのパワーステアリングです。

ラック&ピニオンとは、通常丸いギアの凹凸の部分を平らに伸ばしたものをラック、そしてそれを回すギアのことをピニオンと言い、その組み合わせの名称となります。

パワーステアリングの場合、ラックにハウジングとの間をふさぐプレートのようなピストンがついており、その左右にオイルを送ることでパワーアシストします。

オイルを送ったり、左右に切り替えたりするのは、ステアリングシャフトに接続されるピニオンで、通常スプールバルブと言います。

このバルブは、例えばシャワーの蛇口のようなもので、右に回すとシャワー、左に回すと通常の出水と同じようなものです。そして回す速さや回す量によって水量(この場合は油量)を変化させます。

ここにポンププレートの破片が入ると、正常に作動しなくなります。

またピストン部分はシールされていますが、それを傷つければ、油圧が反対側に逃げてアシスト力が弱くなります。

よってすべて交換です。

今回は、ポンプは新品交換、ギアボックスはリビルト交換となりました。

皆さんも、車の異常には気を付けてください。

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